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悪夢を見せられて死亡する連続殺人事件が発生。容疑者は、夢を操る力を持つ孤独な少女。彼女は本当に犯人なのか?
「熱心な宗教家が、信仰でがんを克服した事例はたくさんあるでしょう。
その逆ですよ」
「つまり、死を強烈にインプットすることで、本当に殺すことができると」
高木刑事は、ふんと鼻で笑った。
「バカ言っちゃいけないぜ。
夢見ただけで死ぬと確信していたとでも言うのか」
殺人罪の構成要件には「故意」がある。
被害者にショックを与える夢を見せたとしても、殺人罪には問えないはずだ。
だが、第二の殺人が起こり、警察に捜査依頼があった以上、無視もできなかった。
しぶしぶ高木はオカルト好きな槙田刑事と共にパトカーに乗り込んだのだった。
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