逆夢の最中

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逆夢の最中

ベッドの中で彼は一人、逆夢に溺れていた。 現実では叶わなかった夢を再び追いかけ、 彼は無限に続く空に飛び込んだ。 昔の恋人と再会し、 失った時間を取り戻すかのように笑い合った。 しかし、目が覚めるとそこは冷たい現実が広がっていた。夢の中で得た幸せは、ただの幻影だった。 それでも、彼は毎晩その夢を追いかける。 もう一度、その幸福を感じたいと願いながら。 そしてまた、朝が来る。 夢と現実の狭間で揺れる心を抱え彼は今日も目を閉じる。
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