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注意書きのラベルがあまりにもたくさん貼ってあるので、勝手に高級な品物だと思いこんでしまったのだが…。余程、大事な靴なのだろうか。
「靴…ですか?」
「えぇぇぇぇえ!?
兄ちゃんそこはナンなんですか?やろ!!ほんでコッチがナンでナンやねーん!ってダブルボケで返すっちゅうパターンやん!んもぉ、まだまだ笑いを分かってないなぁ…。」
またしてもボクの存在を忘れてオバサンは一人ブツブツ言っていたが、そろそろ仕事に戻りたいので恐る恐る声をかける。
「あ、あのぉ…。」
「なんや?
あ、ナンちゃうでコレは靴やさかいな。」
「ハイハイ、分かりましたよぉ!」
「ハイは1回や。ええか、笑いにオチは必要やけど、コレは絶対、落としたらあかん。落としたらジ・エンドよぉ。くれぐれもたのんだでー。」
どこまでが真剣でどこまでがふざけてるのか謎のまま、オバサンから受け取った荷物の宛先の住所をタブレットに打ち込み検索する。
「あれっ?この住所の宛名って?」
そう言って顔を上げるとオバサンは大きな手荷物ごと居なくなっていた。
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