0.同居への誘い

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「今なんて?」  つい声を張り上げてしまい夏生くんに嗜められる。 「ちょっと、董子さん」 「ごめん、つい」 「ちなみに僕、料理だけじゃなくて家事も得意ですよ」 「……それ本気で言ってる?」  夏生くんは少しむっとする。 「董子さんは本気じゃなかったんですか? からかったんですね、僕のこと」 「まさか! 本気だけど……」  でもいいの? うちに住むの? しかも料理もしてくれるの? 夏生くんが!? まさか私のこと⁇ 「董子さんの連絡先教えてください」 「あ、はい……」  いわれるがままスマホを取り出すとLINEのQRコードを表示させた。それを夏生くんが読み込む。 「これで繋がれましたね」 屈託のない笑顔を見せられて軽い目眩がした。
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