アイドルの顔だけでもイきそう

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アイドルの顔だけでもイきそう

 そう問いたかった俺だったのだけど、聖修は俺の胸の突起の方に夢中なようだ。  聖修は片方の胸を楽しんだ後に、もう片方の胸の突起を舐め始める。  既に聖修に舐められている方の胸の突起は唾液でスースーとしていた。 それはそれで変な感じな状態でもある。 要は蚊に刺されて薬を塗ってる状態っていうのが胸の突起の状態だという事だ。 「ん……!」  俺は声が出ないように努力しているつもりだけど、こういう時の体というのは意識とは反対に反応してしまっているのだから仕方がない。  『出さない』と頭で司令を出していても声というのは勝手に出てしまうものだ。 そう体が無意識に反応してしまっているという事だろう。  それなら、もう素直に体の方に委ねた方がいいんじゃないのか?  と思った瞬間、体から力が抜けていったのが分かった。  気持ちいいことをしていて、しかも相手は俺が長年想い続けてきた人で……誰か知らない人に襲われている訳ではないのだから、もう完全に体の方は聖修に委ねよう。 聖修だってきっとそれを望んでいるのだから。 一人でやる楽しさはいつでも出来る。 だけど聖修は殆ど休みも取れない位の忙しさなのだから、これから、こういうことを頻繁に出来る訳がない。 「ぁ……聖修……ちょ、もう……」 そう言うと聖修は顔を上げて来てくれた。 俺の言葉に反応してくれたって事だろ? それはそれで嬉しいのかもしれない。 アイドルの聖修だったら、普通に聖修だけに声を掛けて聖修が振り向いてくれる事なんてないのに……今は本当に俺の恋人になってくれたから振り向いてくれたって事になるんだしね。 「ん? 何?」  目の前にはあの有名人である聖修の顔。 もう、それだけでも俺はイきそうになっていた。 いや寧ろ聖修のおかげでと言った方がいいのかもしれない。 聖修の顔だけでイき来そうになっているという事は、ホント、これから本番だっていうのに今日はもう何回イってしまうのか? っていうのが想像出来ないくらいだ。  ……もう、俺だって若くないのにな……。 「だから……」  俺はそう甘えたような口調で訴えてみるのだけど、 「だから、何?」  知ってか知らずか聖修は首を傾げながら俺に問いかけてくる。 「どうしたの?」  とそう悪びれる様子もなく、しかも笑顔で問ってくるのだからズルい。 「もう……下が限界……なんだけど……」  そう控え目に言ってみる。 ……流石にここまで言えば聖修なら、いや男なら分かる筈だろ!? こ、これ以上は本当に恥ずかしくて言えるわけもない。 例え俺が男でも言える訳がない。 っていうのか流石にそんな事恥ずかしくて言えないって言った方がいいのかな? 「……下?」  ……へ? まだ、分からないの!?  そう俺は今日は何回、聖修に対してツッコミを入れたのであろうか。 「あ、え? だから……」  真っ赤な顔をしながら俺は完全に聖修から視線を外す。  そんな俺に聖修はまたクスリとしていた。  ……って、それって、どういう意味ですか!?  まだまだ俺達は付き合ったばっかりだ。 だから性格とかさえ分かってもいない。 あ、いや……聖修の性格は分かっているのかな? でもテレビとかでの聖修と私生活での聖修では違うのかもしれないのだから分かってないっていう方が正解という事だ。
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