ねえちゃん助けて~!

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ぼくはカレンダーを見て頭を抱えていた。 「今日は8月25日」 何回カレンダーを見ても今日は8月25日だ…。 宿題はまだまだ終わっていない。 すでに泣きそうだ…。 ピーン!! いいこと考えた! あきらは急いで宿題を抱え隣の部屋に突撃した! 「ねえちゃーん!あいらねえちゃん助けて!!」 日記以外の宿題をとーっくに終わらせ読書をしていたあいら(11歳)はノックもなく部屋に入ってきたあきらをじろりと睨んだ。 「なに?あきら…レディの部屋にノックもなく入るなんて!」 「そんなんじゃジェントルマンにはなれないわよ」 うーむ…この姉弟は英国紳士と貴婦人でも目指しているのか?この家の教育方針か? それとも両親のどちらかがイギリス人か? (いえ…両親は日本人です) 「ねえちゃん…そんなことより助けてよ」 あいらはあきらが抱えている宿題をみてため息を吐く。 「あきら…ママがさっさと宿題しなさいって言っていたよね?」 「お勉強は自分でしないと意味ないよ」 !!! ねえちゃん…なんでわかるんだ? (それはあきらくんが宿題を抱えているからです) とりあえずあいらはあきらがどれくらい宿題を残しているか聞いてみた。 算数のドリルと漢字の書き取り(タブレット使用)はなんとかすませているが、読書感想文に日記は8月10日を最後に何も書かれていない。 あとは自由研究。 「……」 あいらは言葉が出なかった。 好きな食べ物は真っ先に食べるのに…宿題は真っ先にすませないなんて。誰に似たんだろう。 (それは子供の頃のパパに似ていると天国のひいばあばは呟いていますがあいらには聞こえません)
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