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平凡なオレ
神様って不公平だよなって最近思う。
俺の名前は山口徹平。平々凡々な高校1年
見た目も至って普通。10個下の歳の離れた年長の弟が居るぐらいで、至って普通の家庭に生まれたと思う。
同じクラスで出席番号が前のやつが山口伸也。こやつは顔面偏差値が恐ろしいほど高く、身長も188センチ。
運が悪いことに苗字が同じってだけで色々比較される。『カッコいい方の山口』『じゃない方の山口』って本当凹む。『背の高い方の山口』『小さい方の〜』って175センチで小さい方と言われるのも地味に傷つく。まぁ話してみるといい奴で仲良くしているのだが
改名したいと思う今日このごろ。
伸也には違うクラスに可愛い幼馴染の彼女がいて、彼女に対する溺愛っぷりも見ていて恥ずかしくなるぐらいなので滅多にないけど、たまに『伸也くんに渡してくれる?』って知らない女子にパシリにされる。本当つくづく損な役回りだと思う。
今日ももじもじした女子に話しかけられて、、(この子笑顔が可愛くて密かに気になってたんだよな…)『伸也になにか用事があるの?』って聞いたら、
『徹平くんの笑顔が好きです。付き合ってください』と真っ赤になりながら告白された。
心の中でヨッシャーとガッツポーズ。
織田◯二じゃないけど地球に生まれてよかった!
俺は今最高に気分がいい。
家に着いたら庭の砂場で弟が遊んでいた。
『兄ちゃん、おっぱい山作ろうよ』
『おう、着替えてくるから待ってろ!』
おっぱい山ぐらい何個でも作ってやる
『今日お地蔵さんにお金持ちになれますようにってお願いしたんだよ。あとね〜』と残念な弟。
『おう、いいねそれ』
平凡だけど幸せ。それもいいな。
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