先輩仕事やめるってよ

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「ええ!」  と声を上げたけど、当の本人は湯船の中。恐らく聞こえていまい。 「プハー!」  先輩が浮上したのを確認してから、 「ええ!どうして辞めたんすか?」  僕は理由を尋ねた。  先輩は顔に付いたお湯を両手で拭き取ると、しばらく黙っていたけど、   「俺は海賊王になる!」  そう言って、満足そうにアハハと笑った。 「そういうのいいですから」  ふざける先輩を一蹴すると、 「で、本当の理由は何なんですか?」  僕は少し強い口調で、もう一度尋ねた。
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