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「敵は八人……うち一人は魔術師か……」
ボルドが自分たちを取り囲む敵を見回し、にやりと笑う。
「あらかじめ掛けておいた防御の加護はまだ効果がある筈よ……
私が魔術師を抑えるから、ボルドは手下たちをお願い!
リーヴェンは状況を見て援護を……!!」
指示を出し、術の詠唱準備に入ったハミル。
「ふん! 儂のハルバードでまとめて蹴散らしてやるわい!!」
ボルドがハルバードを豪快に振り回しながら突出する。それを見た魔術師――イトゥワルーによる、
「莫迦め! 取り囲んでやれ!!」
との指図を受けた七人の手下たちがボルドを取り囲む。
「まずはあいつを袋叩きだ!!」
ショートソードを手にし、一斉に飛び掛かる手下たちであったが……
「数に物を言わせれば勝てるなどと……」
その言葉に合わせ、ハルバードを構え直すボルド……
そして、
「……思うなぁ!!」
と、気合を乗せて愛用の桿状武器を風車の如く振り回す。
「おぅりゃあぁぁぁ……!!」
「「うげえぇ―――!!」」
「「のわあぁ―――!!」」
勢いに任せて襲い掛かってきた手下たちが振り回された斧槍の勢いに気付くものの、七人中、四人が旋風に巻き込まれて吹き飛ばされる。
「どうじゃぁ―――!?」
格好つけて役者の如く決めポーズをとるボルドであるが……
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