剣聖の称号と聖剣の真実

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「なんか、一方的に言いたいことだけ言って勝手に浄化しちゃった」 「この世に残した未練が無くなったのね……」  アイラが半分呆れたようにつぶやき、ハミルがたむけのつもりか小さな器に酒を僅かばかり注いで剣聖だった躯の前に置く。 「本当に偉大な剣聖だったかどうかは兎も角、生前は悪人でなかった事は確かでしょうね……」 「ま、一応敬意は示しておこう……」  リーヴェンとボルドも死した剣士に向けて黙とうを捧げる。  そして、 「今のあんたには何も裏はなさそうだ……安らかに眠れ……」  と、ホゥクンも、授けられた剣を掲げて哀悼の礼を執る。
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