10:シーカーズ対白き盗賊団

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 獅子を模した兜に光沢を放つ装甲、幅の広い刀身を持つ派手な装飾の剣を持つ姿に変じた、ジャックと思しき戦士は、先ほどまでと違い、沈黙したままホゥクンを睨みつける。 「…………」 「鎧を身につけたら、無口になるのか」  ホゥクンの挑発に、やはり無言のまま派手な剣を構える魔甲剣士。  暫し、両者が睨みあいながら徐々に距離を詰め……  やがて、どちらともなく走り出し、互いに上段から振り下ろされた刃と刃がぶつかり合い、火花を散らす。 「……くっ!」  以外に重たい一撃だったのか、思わず息を漏らすホゥクン。  それでも動きを止めることなく、二合、三合と切り結ぶ。  上段、下段、時にフェイントをかけ、時に防御に回り、鍔迫り合いに持ち込み、互いに後方へと飛び退り再び距離を取る。 「実際に剣を交えたのは初めてだが、[戦場で見たとき同様]なかなか強いな……あんた……」  ホゥクンの言葉に、一瞬動揺したのか、解けてしまった剣の構えを直す。  再び睨みあい、互いに隙を探して地面に円を描くように右へと一歩ずつずれていく。
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