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「……スータン・トーマンがやられた!?」
魔術が施された長剣が放つ、まばゆい光に紛れて鎧を纏ったスータンと入れ替わっていた頭目ジャックは隠れて状況を観察していたものの……
「畜生、このままじゃ……」
元より容姿端麗な見た目と、そこそこの腕っぷしで手下を従えてきたジャックであるが、自分一人で冒険者全員どころかスータンをも倒した戦士一人とさえ戦えるわけもなく、踵を返して逃走する。
「……元より、スータンは俺の身代わりとして雇ったんだ……もう少し、役に立ってもらうぞ!」
そう嘯いた瞬間、左足に激痛が走る。
「…………!?」
盛大にすっころんだジャックの視界に写ったのは……
「逃がさないよ!」
矢を放ったちびっ子盗賊――アイラの姿だった。
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