ワンマン!

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僕は音楽が大好きだ。 それは、死んで幽霊になってからだ。 というわけで、ちょっとえらそうに説明するよ。 アマチュアミュージシャン。 弾き語り。 ライヴバー。 これらの楽しさを知らない人たちは多い。 これらの楽しさを知ってる人たちも多い。 ミュージシャンというのは。 『プロ、プロになれなかった、プロから引退や解散した』 そういう風に見られているかもしれない。 だけど、そんな線引きは無い。 何万も客が入る大規模なライヴとか。 それだけが音楽じゃない。 都心にある小さなライヴハウス。 このあたりまではわかる人もいるだろう。 ではライヴバーは? このあたりから微妙になる。 ライヴバーというのは、客が30人くらいで満員になるような そんな小さな場所だ。 ライヴハウスのように立ったまま音楽に浸る。 いわゆる『オールスタンディング』ではなく。 カウンターがあって、椅子やテーブルがある。 客は座ってステージを鑑賞する。 酒やドリンクだけでなく、店によっては軽食もある。 そういう場所で、アマチュアミュージシャンはライヴをする。 そこには個人の実力は様々だけど、端的に好みの音楽と 出会える場所でもある。 ちょっと大胆に言えば。 有名なプロよりも上手い人もいる。 そして、そこで出演するジャンルは『弾き語り』が多い。 弾き語りというのは、ギターやピアノや特殊な楽器。 とにかく楽器と声の二つだけでステージをこなす人たちだ。 これは都心や地方のライヴバーも多い。 ときに関東から別の地域へと歌いに行くケースもある。 ツァーという感じで。
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