風、薫る

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 “約束” 「したんだった」  熱いものが胸に込み上げてくる。 「行く。行くよ、会いに行く」  それから私は寝食も忘れて3日で作業を終わらせた。  どこにこんな情熱が眠っていたんだろうと驚くくらい。  早く、りょーちゃんに見せるんだ、と。 「できた……!!」  翌日、私は家を飛び出した。  いつもは鉛色に見える街並みが、その日は鮮明でクリアに見えた。  完成した。  やっと、見せられる。
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