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「田中」  暗闇の中で桐谷先輩の声がした。 「先輩?」 「すまない。俺が不甲斐ないばかりに」 「なに言ってるんですか。先輩は悪くないです」 「田中……」  そこで目が覚めた。  残業中に寝落ちしたようだった。 (ダメだ。眠すぎて全然進まない)  田中は、上司の席を見た。帰ったのか、上司の姿は無かった。 (今の内に帰ろう。明日頑張るしかない)  田中は、ぼうっとしながら荷物を持って職場を出て行った。    
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