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Ⅲ 意思の復元
星と星を繋ぐ架け橋――【星間橋】の建設が始まっておよそ200年が経過した。
その間、建設大臣は病気や罷免等で入れ替わり、現在で7人目である。
建設工事の方は全体のおよそ半分まで出来上がっている。
しかし、現在は大きな問題に直面している。
今日までタウミエルが納品した人間の数は少なくとも2000万人を優に超えている。当然その分の報酬の支払いが発生するわけであるが、数十年前から支払いが滞り気味であった。
原因は色々あるが、主なものを挙げると、財政難と国民の反発である。
前者は、単純に大事業における支出が増加したことにより想定していた予算を大幅に上回り、財政が逼迫状態に陥っていた。
後者は、建設大臣とその関係部署官僚によるピンハネ等の汚職が相次ぎ、組織全体の腐敗が目立っていた。それも相まってこの大事業の意義に疑問を持つ国民が増加し、不満と反発が高まっていた。
その影響で工事も停滞し、工期も想定よりも延びている状態である。
だが、タウミエルにしてみれば、報酬さえきっちり貰えれば、取引先の事情など知ったことではないのだが、現実そうは問屋が卸さなかった。
商売以外のことは基本静観を決め込んでいるタウミエルも何度か交渉を行っているが、膠着状態であるのが現状である。
そんな悶々とした日々が続く中、ある日突然建設大臣から呼び出しを受けた。
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