第一章  邂逅

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「わかったよ、おとう」 「ふむ…。疾風、念のためお前がこのこわっぱの見張りをせい。正体がわかるまではくれぐれも気を抜く出ないぞ」 「承知した」  疾風は立ち上がり、オレの腕を掴んで屋敷の裏手へと歩けと言った。なんとか野宿は避けられそうだったが…オレはこの先どうなってしまうのだろうか。 うちのおやじや母さんは心配するだろうな…。そんな風に思いながら、この何処だか未だに不明の“霞隠れの里”に留まることになったのだった。
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