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オレには亮がとても羨ましく思えたのに、亮の悩みは贅沢だった。オレは指定校推薦を受けるにしても、4工大に届くかどうか…というギリギリの成績だった。こんな風に悠長にラーメン食べたり、ゲームイベントなんてやってる場合ではない。一般入試に舵をきるなら秋から赤本は遅くても手を着けなければならないだろう。
「駿はいいよなぁ…頭いいし。理系だし」
「国語が嫌いだから理系にしただけだよ。実際、物理で伸び悩んでる」
「生物選んどけばよかったのに…」
「将来やりたいことが理学部じゃねーもん」
そうなんだよなぁ…。楽に指定校推薦かAOにすればよかったかな…。などと頭を抱えていると、目の前にラーメンの丼ぶりがドンと置かれた。
「へい、ラーメン2丁、お待ち!」
ふわふわと湯気が立ち、それをかき分けた先にある、チャーシューとメンマとネギと海苔…。本当に美味しそう。
「いっただきまーす!!」
勢いよく割りばしをシンクロするように二人同時に割ると箸で麺を掴み上げふぅふぅと息で冷まして麺をすする。
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