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げっ、シゲル、しっぽが、半分消えてるよ……。
「なに書いてるの?」
シゲルは、ホワイトボードの前に浮かび、マジックペンでなにやら書いて、のどの玉で撮影している。めちゃくちゃ達筆じゃん。
『第一章 憲法
第二章 あきらめない』
なるほど、第二章の部分が、今回のレポートになるんだな。
「なんとかレポートが書けそうだ。和子、報告、ありがとう。のぞみ、みんな、また、50年後に会おう」
50年後か……。 今度は、私が、おばちゃんだ。
「会うのはいいけど、私たちのこと、ちゃんと見つけられるの?」
「のぞみたちが、見えないフリをしなければ、会えるだろう」
シゲルは、教室の窓を開けると、夜空に飛び出した。縮んでいたのが、よっぽど窮屈だったのだろう。大きくひろがりうねって、口から火まで吹いて、飛んで行った。
あーあ、行っちゃった。なんだか、ちょっとさびしいや。でも、次の瞬間、思い出した。今日は自転車で来てないんだ。私は、ちらりと時計を見た。大丈夫。お仕置きまでは、まだ1時間ある。
「シゲルー! 戻ってこーい!」
~おわり~
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