プロローグ それは一つの出会いから

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プロローグ それは一つの出会いから

 死神スレイヤー、という言葉を知っているだろうか。  いや、知っているはずもないだろう。当たり前だ。  何と言っても、この言葉は今、この瞬間彼女と彼の間で生まれた言葉なのだ。  ここでいう死神とは、つまり亡霊のことである。  とはいえ、よくあるファンタジーのいわば『アンデッド』を狩る者、と一言で表現するのは少々的外れなのだが。  何せここは夢の世界でもエルフやドワーフが出てくるファンタジー観溢れるゲームの世界でもない。  ただの地獄の様な世界なのだから――。  とにもかくにも、まずは僕と「死神スレイヤー」である彼女がいかにして出会ったか、というところから説明しなければならない。  ――時は、数時間程遡る。
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