2人が本棚に入れています
本棚に追加
プロローグ それは一つの出会いから
死神スレイヤー、という言葉を知っているだろうか。
いや、知っているはずもないだろう。当たり前だ。
何と言っても、この言葉は今、この瞬間彼女と彼の間で生まれた言葉なのだ。
ここでいう死神とは、つまり亡霊のことである。
とはいえ、よくあるファンタジーのいわば『アンデッド』を狩る者、と一言で表現するのは少々的外れなのだが。
何せここは夢の世界でもエルフやドワーフが出てくるファンタジー観溢れるゲームの世界でもない。
ただの地獄の様な世界なのだから――。
とにもかくにも、まずは僕と「死神スレイヤー」である彼女がいかにして出会ったか、というところから説明しなければならない。
――時は、数時間程遡る。
最初のコメントを投稿しよう!