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「駄目、我慢、我慢!」
服を強く握り締め、舞翔は目をぎゅっと瞑った。
ソゾンがスーパー浦風に居るという事は、武士も居るということだ。
今二階では、何百何千と繰り返し見て来たアニメの名シーン、ソゾンVS武士が、今まさに始まらんとしているのだ。
二階から先程とは比にならないくらい、割れんばかりの歓声が響く。
アニメの通りなら、すごい数の子供たちが集まっている筈である。
そうだ、と舞翔は顔を上げた。
今二階には、フロアを埋め尽くすほどの観客が集まって来ている筈。
だとしたら。
「紛れたら、私なんて見えないのでは?」
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