第5話 『邂逅!ソゾンVS武士』

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 舞翔の思考は、高鳴る鼓動の音に支配され始めていた。  そもそも自分は、元々がモブなのだ。  ちょっとバトルドローンをやっていて、武士とクラスメイトで、話しかけられたというだけで、どこにも特別な要素なんてない。  それこそ何の変哲もない、モブじゃないか。  そんな舞翔が少し主人公と関わったくらいで、本編に影響を与えてしまうなんて、そんなことがあるか?  思い上がりもいいところである。  モブの行動のひとつやふたつ、この大きなアニメ本編という流れには、何の影響もある筈がない!  舞翔の瞳は輝いて、頬は薔薇色に染め上がる。  完全に推しを目前に、興奮状態である。  気付けば、うずうずする気持ちを抑え切れず、階段に足を掛けていた。  だがしかし、その一歩で足が震えた。 「駄目よ舞翔、もし万が一、億が一にもアニメ本編に影響したらどうするの!?」
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