4人が本棚に入れています
本棚に追加
推しが見たい、ソゾンが見たい。
生でソゾンを、一目だけでも、たった一度でいいから!
心というのは、かくも素直なものである。
舞翔は気付けば階段を駆け上がっていた。
喧騒が近付いてくる、そこには何度も、アニメで観た光景が広がっている。
忘れてはいけないが、空宮舞翔は浦風武士に負けず劣らずの、バトルドローンバカであり、生まれ変わっても推しが好きという、筋金入りの『烈風飛電バトルドローン』ファンなのである。
「そうよ、台詞だって全部覚えてるっ。武士は次に“俺が勝ったらここにいるみんなに謝れ!”と言う!」
「ソゾン! この勝負、俺が勝ったらここにいるみんなに謝れ!」
気付けば舞翔は人ごみを掻き分け、バトルフィールド目前までやって来ていた。
最初のコメントを投稿しよう!