第6話 『私が、バトルする!』

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 舞翔は思う。なんだこれは、いったい何が起こっているのか? 「空宮! やっぱりバトルドローンが好きなんだな!」  目を輝かせ駆け寄る武士と、冷や汗まみれで真っ青な舞翔。  けれども武士が目の前に来るより先に、舞翔は武士の横をすり抜け駆け出していた。 「空宮!?」  とにかく逃げなければ、逃げたいと、その一心だった。  大変なことになってしまった、大変なことをしてしまった。  ソゾンと目が合った瞬間、喜びよりも先にどうしようもない恐怖が舞翔を襲っていた。  推しを見る事には慣れていた。  けれど、推しに見られる事など未来永劫想像もしていなかったのだから。  しかもただ見られたのではない。  バトルを邪魔した異物として、嫌悪感と怒りと共に投げかけられたその視線。  心臓がきゅっとなる、とはこの事だと舞翔は場違いにもそんなことを思う。  泣きそうだった。  訳が分からなかった。  どうすれば、いいのかも。 「空宮っ! 危ない!」
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