第6話 『私が、バトルする!』

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「っ!」  舞翔は焦る。  武士VSソゾン。  世界大会前のこのバトルは、紛れもなく今後の二人の因縁の為にも最重要シーンだ。  武士はここでソゾンに敗北し、次こそは絶対に勝つのだと決意する。  ソゾンはぎりぎりで勝利を収める事が出来たが、武士の強さに一目置くようになる。  そして決勝戦までこの因縁は続くのだ。  それが無ければ、ストーリーは破綻する! 「っっわ、私が!」 「?」  気付けば舞翔はソゾンの腕を掴んでいた。  三人の動向を見守っていた観客がざわめく。  ソゾンは怪訝そうに舞翔を振り返った。  極めて不快だとでも言いたそうな冷たい視線。  舞翔はその視線に蛇に睨まれた蛙のごとく閉口する。  手に冷や汗をにじませながら、舞翔の心の中で思考が渦巻き始めた。
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