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「俺がサポートする、頼んだぞ、空宮!」
そう言って爽やかに笑った武士だったが、よく見れば脂汗が滲み腕も腫れて来ているように見える。
相当に痛いに違いない。
その姿に舞翔は一瞬泣きそうな顔をする。
けれども泣いている場合では無い。
武士の怪我のためにも、時間はかけられない。
舞翔もまたスタンバイを終えると、一度深呼吸をして気持ちを落ち着けようと努めた。
それから、前を向く。
バトルフィールドの向こう側、そこにはソゾンがアニメの通りの憮然とした態度で立っている。
まるでテレビの画面を見ているようだった。
けれどもこれは現実なのだ。
「それじゃあ、俺が合図を出すぜ!」
準備は整った。
両者向かい合った所で、武士が高らかに告げる。
「いくぞ、“スタンバイ”!」
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