恋のキューピット

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俺の心が嫉妬に狂い壊れそうになったころ、ようやく2人の交際が始まった。 それが2年の5月。ほんの3ヶ月前だ。 付き合ってしまえば愛花のあの好き避けは何だったのかと思うほどのバカップルぶりを見せつけられ、俺のメンタルは見事に死んだ。 本当に学校を1日休んだ。 あぁ、でもそうか。付き合いだして3ヶ月……。 「倦怠期かぁ……」 「言うなよばかぁぁぁぁあ! 俺は愛花のこと好きだもん! ずっと好きだもんんんんん゛!」 「あーはいはい静かに泣こうなぁ」 倖の鼻水が付いたハンカチを倖の口元に押し当てる。 自分でやっててこれはないなと思ってすぐに放した。 「こんなに愛花が好きなのにぃぃ」 「何。愛花に別れてほしいとか言われたわけ?」 「言われるわけねぇだろばか!」 さっきからばかばかうるせぇよバカ。 「じゃあ何があったんだよ」 俺は頭を抱えて盛大にため息を吐き出しながら訊いた。 しばしの沈黙。 誰もいない暗闇の公園にぬるい風が吹き抜ける。 「……デートしよって言ったら、しばらく無理って……。忙しいから今度ねって」 ようやく口を開いた倖が、しょぼくれた声で拗ねたように言う。 「……え、そんだけで別れんの? そんだけで?」 愛花の浮気でも疑ってんのか? 「いつならいいのって訊いたら、しばらく無理って……」
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