たとえ嵐がこようとも二人で

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たとえ嵐がこようとも二人で

リモコンをポチポチ押して変わるがわる。何処の放送局も接近する嵐の話しばかりを放送していた。 そんな時に、背後から伸びる白くて細い腕が僕をベッドへと誘う。 拒絶する事を困難にさせる魅力的な腕に、身を任せ押し倒され重なる唇と彼女の肩をするりと滑り落ちる黒髪ロングヘア。 目の縁から見える彼女の向こう側は、 今にも雨が降りそうな暗雲。 風も強さをますばかりこのまま嵐が来ようとも聞かぬ存ぜぬとキスに夢中になるのも良いけれど。 やっぱり、雨戸だけは閉めたくて彼女から離れ窓を開け、思った以上の突風が部屋の中に吹き込んで雨戸を閉めて窓を閉め終わる頃には、彼女はベッドで不貞寝だけど先程、誘われた腕が露でそんな白くて細い腕と指にキスして眠る彼女を今度は、僕が誘う。 たとえ嵐が来ようとも二人で。
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