〇同・客室・中・ベッド

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〇同・客室・中・ベッド

楓、ベッドの端に座り、衣類をきれいに並べている。 衣類は、ロンパース、大きな涎掛け、大きなベビーボンネット、大人用おむつ。 トイレを流す音がして、堀、戻ってくる。 衣類を満足そうに眺めると、ベッドの上に尻を乗せる。 堀「御主人は、今日は」 楓「もう。せっかくしばらく思い出さなかったのに」 堀「ごめん」 楓「いいよ。旦那はずっと帰ってきてない。女の所。とっくに関係ないんだ、あの人とは」 堀「そう」 堀、ベッドの上の衣類の肌触りを確かめている。 楓「秀君の方こそ」 堀「あいつは浮気を辞める気はないらしい。まったくばれたと思ってない。僕を馬鹿だと思ってやがる」 楓「でも、やり返したら同罪だよ」 堀「僕のは浮気じゃない」 楓「秀君、奥さんの事、悪く言うけどさ」 堀「僕は」 堀、突然立ち上がり、両手の掌を握る。 口調が子供のそれに変わって。 堀「僕は悪くないもん!あいつが悪いんだもん!」 楓、立ち上がって手を伸ばし、堀の頭を撫でてあげる。 楓「はいはい。秀君、わかったから。ね。お着換えしましょうね」 堀「はい!」 堀、突然相好を崩し、満面の笑顔になる。 楓「はい。じゃ、秀君。シャツを脱いでね」 堀「ばぶう」 と言って、口を膨らませる。 楓「自分でできるでしょ」 堀「できない!」 と言って両手を振りいやいやする。 楓「できるでしょ。もう大きいんだから」 堀「できない!ばぶう」 楓「もう。しょうがない子ね」 楓、堀のシャツの裾を掴む。 楓「はい。おててを万歳して」 堀、満面の笑顔で両手を上げる。 シャツをたくし上げて脱がそうとする楓、堀の手の先まで届かない。 楓「いじわる。届かないよ。もう少しおててを下に」 堀「はい!」 楓、堀のシャツを脱がせると、しゃがんでベルトのズボンに手をかける。 楓「もし秀君に子供がいたらさ、無理でしょ、このプレイ」 堀「お互い様だよ。ばぶう」
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