嫉妬 byステラ

1/1
前へ
/35ページ
次へ

嫉妬 byステラ

それは、この世界で初めて、 嫉妬が生まれた瞬間。 仲間であった、光の民の1人が 光の君主となった私を 闇の大地へと突き落とした。 驚いた。 私たちにそんな感情があることに。 私が嫉妬と渇望の対象であったことに。 ゆっくりと、 闇の彼方に堕ちてゆく。 光がだんだん遠のいて、 冷たい空気で満ちていく。 だけど、 何十年、何百年、何千年…。 ただ光の中に居ただけの つまらない日々から 解き放たれた開放感。 なにより、彼のいる闇の大地に 足を踏み入れるのが 楽しみで仕方がなかった。 遠のく意識は闇に包まれ、 記憶はここで途切れた。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加