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ホームセンターに着いた。手前の駐車スペースに停めた。
「あんな今ホームセンターに来たやろ」
「未来からそんなピンポイントでわかるんですか?」
「全部調べてある。今日そこに、ウチの友達がいてるねん。その子は品出しでバイトしてるねんけど、ちょっと声かけてドライブかなんか誘って」
えーっ、無理無理そんなの、やったことない。
「そういうのちょっと無理なんですけど」
「あんたは8年後そういうことばっかりするようになる。私が育児で大変やっていうのに、ほんまムカつくわ」
「すいません」
「今のあんたに謝られてもやな、まあいいけど、とにかく茜っていう子。名札つけてるからわかるはず。キャンプ用品担当やから。ボブぐらいの髪の長さで、ぱっと見は地味やけど、まあやることはやってる」
「何をやってるんですか」
「男や。好きやねん、男が。悪い子やないねん。性格もええけど、ちょっと弱いところがあって、まあ、しゃあないけど」
話が見えへんなあ。
「その茜さんに声をかけたとしましょう。断られません?」
「茜は今日ちょうど、欲しい日やねん。上手いこと言われへんけど、まーくんみたいなタイプは特に好きやから、100%オッケーが出る、間違いない」
未来から電話してるんやから、なんとなく説得力あるような気になってきた。
「デートしてそれでどうするんですか?」
「しばらく付き合って。2年ぐらい。それでまーくんが女の扱いを覚えた頃に、茜にクミっていう名前の友達と会うように、話をもっていくねん」
「それで俺とクミさんが出会って付き合うようになるんですか?」
「そうや、一目惚れや、ははは」本当かな。
「茜さんはどうなるんですか?」
「茜のことは心配ない。彼女にはたくさんの…友達がいる」
どうことやろう?もやっとするなあ。
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