ハッピーハロウィン!

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ハッピーハロウィン!

 そして、巨大な山車が出来上がり、俺を生贄扱いしたアホンダラ達は、 「重い!重いんだってえええええ!ダーリン!私、肉体労働したことないもん!王族だから!」 「ああ♡鞭がしなる♡つまり、ミロードは(わたくし)に♡あふん♡ああもっと♡もっと打ってくださいまし♡」 「重い。先生、コッソリ助けて?赤ちゃん作ろう?」 「きいいいいいい!何故(わたくし)がいきなり!納得いきませんの!」 「馬車馬労働フォオオオオオオオ!」 「凄く納得は行かない!先生のニャンペロ欲しただけでこんな!」  曵かされてるのは、こんな連中だった。 「わあ!先生!可愛いです!」 「似合ってるなら、飴をください」 「儂にこんなもの曵かせるな!儂を誰だとぐあ!」  ピシッと、鞭が当たる音がした。  デカいカボチャを切った、カボチャっ娘コス着たチミっ娘達が、嬉しそうな声を上げた。 「ハロウィンと言えばカボチャであるが、地域によっては、カブを切ってランタンする場合もぐあ!勇者覚えておれよ!」 「よーしそうだ!祭りは楽しくなー!俺を生贄にした奴は曵かせる!」  そう。全員ヒイヒイ言わしてやる。 「よーし!声を合わせろ!ハッピーハロウィン!」  鞭を振り回して、俺は言った。 「ぐあ!ハッピーハロウィン!ハッピーハロウィン!」 「うひいいいいい!生贄の逆襲ですわ!ひい!ハッピーハロウィン!」 「先生、私可愛いですか?ぎゅ~ってしてください」 「あとでしてやるから!ハッピーハロウィン!」 「ハッピーハロウィン!ハッピーハロウィン!」  ルルコットが、嬉しそうに言った。  ハロウィンを祝う声は、おばさん達が逃げて閑散とした街の中に響いていった。  まあ、おばさん追いかけても仕方ないし。  おばさん煽ったアホは泣きながら山車曳いてるし。 「あ、そういえば、校長先生が会いに来いって言ってました」  ああああ。いいやあんなババアどうでも。  どヘビーな山車を曳く一行は、ヒイヒイしながら進んでいく。  その日を祝う、楽しい気持ちを振り撒いて。  同時に、アカデミーの頂点で、取っておきのコスを着た、正確には、コスの先の先の領域に到達したババアは、まっさらなコスに身を固め、俺の到来を待っていたらしかった。  つまりところ、下から見上げるアングルだと、毛のトリミングされた、ニャンニャンちゃんが丸見えだったかも知れなかった。  了
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