ハロウィン

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 何というか、ハロウィンの熱意と言うか、流行の激しさというのを、俺は見誤っていたかも知れなかった。  何なんだ?どの生徒も、上級生や卒論待ちの最上級生ですらも、誰もがダブリンのロゴマークの付いた袋を提げている。  それで、アカデミー全域に満ちるメス臭は何だよ?  訳が解らんのだが。ホントに。  まあ、気付いてないわよね?ダーリン馬鹿。  マリルカ・フランドールという名のアホは、仲のいい親友の寮の隠し部屋で、グツグツ煮えてるけったいなものを見ていた。 「どうよ?進捗具合は?」 「うん。冷えて固まれば」 「げえ。まあいいか。それよりルルコット、コスは決まった?」 「うーん。1人で着るのは、ちょっと」 「ハロウィンはもうすぐよ?アレをゲットするのは!私だってばさ!あんたも気合入れろ!」  何か、アホは邪悪なことを考えていた。
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