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マーメイド襲来
また1人、おばさんを転がした。
てかおばさん。おばさんのメス臭要らねえ。
これは、解る人間にしか解らんだろうなあ。
総数数百に上る女達が、メス臭という塊になって襲いかかる恐怖の光景。
あああ!高速移動魔法ばっかり!
クラスのモブ生徒を4人、転ばしたのだが、
「それでも!それでも先生が好きです!!」
「うるせえよ!昇級論文頑張れ!お前等!」
商業区を駆け抜け、ロータリーの噴水脇のベンチに座ったところで、噴水に引きずり込まれた。
「うばあああああ!今度は何だ?!」
「さ、寒い。先生、トリック・アンド・トリート?」
「お前!ガッタガタじゃねえか!エメルダお前!」
マーメイドコス着たビキニの生徒がいた。
「先生、ハロウィンだし、赤ちゃん作ろ?」
「とりあえず!お前はおっぱいを隠せ!乳臭要らんてだから!」
「冷たい。先生の心は、今のこの噴水の水くらい冷たい」
「大体!お前よく10月末に噴水の中にいたな?!」
「うん。最初は暖かかった。ファイアーボールで温泉みたいだったのに、どんどん冷たくなっていった。あの湖を、温泉にする必要性に気づいた頃、噴水はもうこうなっていた。誰かが投げたループ硬貨が何枚あったって、先生の心は買えない」
200ループくらい集まっていた。
湖の水直接引いてるからなあ。この噴水。っておい!
「お前えええええええ!お前まで!こんな頭の悪いハロウィン信じてんのか?!」
「元々の意義とか、教義的な意義ですら、人口に膾炙したお祭りの熱意の前には無力。ハロウィンて、エッチなコス来て先生に迫る。それだけに特化したお祭りになっちゃった。アリエールとマリルカの策略?」
「あいつ等あああああ!超許さん!」
「じゃあ早速、跪くから、そのキャンディをお口に突っ込んで?エッチにペロペロする自信だけはある」
あああああもうこの変態が!
「エメルダ!警告するぞ?!これ以上、俺の教員としての立場を脅かすな!」
「冷たい先生も好き♡使い魔召喚」
ニョキニョキと、大きな触手が水面から飛び出した。
「テンタクルスだな?!そんなもん喚びやがって!じゃあこっちも本気だ!オラああああ!ライトニング!」
ブロンズの俺でも、雷撃魔法くらいは使えた。
3秒後、ぷかーって、エメルダとイカが噴水に浮かんでいた。
「やってらんねえ。家帰ろう」
俺が、さっさと家路について、ガバっと、エメルダが顔を上げた。
「んきゃああああああ?!水着のブラ取られた!」
手ブラのエメルダが、変な悲鳴を上げていた。
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