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狙う男
そのとき、清田の目が妖しく光った。獲物を捕らえる野生の目つきだ。それを見た安久代はブルッと快感を覚えた。清田は今にも飛びかかって来そうだ。
「もう我慢できません」
「何!」
「どうか安久代さんのパンツを被らさせてください。お願いします」
「おい、なぜ俺の…」
「実は私は誰かのパンツを被ることでその人物に変身することができるんです」
「はあ、そんな馬鹿な話があるか!」
「本当なんです。信じてください」
「信じられるか!」
「信じてもらうためにも安久代さんのパンツを…」
「そんなことできるか!」
清田はコインランドリーで男モノのパンツを盗んでいた。しかもそのときの行動が防犯カメラにバッチリ記録されていた。そして、辺田井署の刑事たちはその映像から清田を特定して逮捕した。しかし、清田は一筋縄ではいかない曲者だった。
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