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義妹が来るまであと5分
義妹が来るまであと15分。
もう一度身だしなみをチェックしなきゃ。
荷物運びで汗をかいて臭かったら
印象が悪くなるので、制汗スプレーを体に
吹きかける。
口が臭いとも言われたくないので、もう一度
歯磨きをする。今日で4回目だ。
鏡の前で髪型をチェックする。
「うん。問題なし。」
そうだ！もしかしたら、
円香ちゃんが俺の部屋に来る
というイベントが発生した場合に備えて
部屋を確認しなきゃ。
俺は2階に上がり、自分の部屋のドアを開けた。
自分のベッドを整える。
円香ちゃんが部屋に来て、
俺のベッドに並んで座るかもしれない。
消臭スプレーをシュッシュッと吹きかける。
部屋がイカの匂いがしないように準備した。
芳香剤の中身も確認する。
(うん。まだまだいい香りがしている。)
そして机の2番目の引き出しを開ける。
いつか来るその日は、それは今日かもしれない。
0.01と書かれたパッケージの箱を手に取り
改めて決意を固める。
吉原で流した涙は、いや涙は流していない、
口から泡を吹いてはいたが。
あの世界のスクリーンで見た、
男になれなかった経験は、
決して無駄にはしない。
(今度こそ！)と。時計を見る。
予定ではあと5分で到着するはずだ。
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