転生

1/1
前へ
/13ページ
次へ

転生

「では、そこの魔法陣の中心に立ちなさい。」 自称女神様が、手に持っている杖を、 スクリーンと椅子の間の空間に向けると、 床からまばゆい光が立ち込め、 円形の幾何学模様の魔法陣が浮き上がった。 俺は驚きホントに神様なんだなぁ、 そんなことを思いながら おそるおそるその魔法陣の中心に歩を進めて行く。 まばゆい光が立ち込めるその真ん中に立つと、 「ではゆくぞ!」 自称女神様が魔法陣の中心に立った俺に向かって、 杖を振りかざした。 するとまばゆい光を放っていた魔法陣が、 より一層光輝き俺の体を包み込んだ。 俺の頭の中に、転生先の男の人生が流れ込んでくる。 容姿・・・前髪が目までかかってて昔の俺みたいだ。 体・・・・高校2年生とはいえ貧弱だなぁ。 頭脳・・・成績は真ん中くらいか。 息子・・・並み 改造の余地あり 学校・・・スクールカーストでは下位だなぁ。 部活・・・帰宅部 やっぱりそうだよね 家族・・・母親(朋子)と2人暮らし      父親とは離婚(浮気のため) 自宅・友人・学校の場所や、 親や友達の顔などの映像が 転生しても不自由しないように、 さまざまな情報が頭の中に流れ込んで、 そして記憶されていく。 「名前はそうだなぁ、そのまま幸太郎でいいか」 自称女神様の声が聞こえたとき、光が消えて、 そして俺の意識もなくなった。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加