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2.手をあげない理由
わたしがどうして手をあげないのかというと小学5年生のときのある事件が理由なんだ。事件っていうほどじゃないけどね。
小学5年生のときに何があったかというと…
小学5年生の二学期までは、まだ普通に答えがわかる問題は、手を毎回あげていたんだけど…
ある日たまたま聞いちゃったんだよね。明日から冬休みだっていうときに。
陰口?になるのかな?
クラスの中心的人物、十山 有紗ちゃんとありさちゃんと仲のいい、浅田 雨音実ちゃんが学校の通学路近くにある公園でしゃべっているのを。
「ゆきちゃんっていつも手あげてるよね?」
と、言うありさちゃん。
「うん、そうだね〜」
「わたし分かってますアピールしてるのかな?」
と、うねみちゃん。
「そうだとしたら、手あげない方がいいんじゃない?」
わたしは逃げるようにその場所と反対方向の河原に向かって歩いて行ったから、その後の会話は知らない。
それから、わたしはわかる問題があっても手をあげないことにした。
また、同じようなことを言われるかもしれないから。
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