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人と同じで物にも寿命がある。僕はそれを嫌というほど実感している。
何故かって?
生まれつき僕には不思議な能力があったから。最初はそれが当たり前だと思っていたけど、小学校に上がった頃、それは普通でないことを知った。
僕には見えるんだ。物の寿命が。
使える回数が100回を切ると、その物の上に数字が浮かび上がる。そしてそれを使う度、その数は減っていき、最後は壊れてしまう。
だから、大事な物は数字が見えたら宝箱にしまって、取っておくようにしてきた。
大人になった今でもこの能力は消えることはなかった。消耗品の買い替え時がわかるし、とても便利だ。
ずっとそう思っていた。この時までは。
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