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「ははは、ええんとちゃう?俺も息子が主役張るなんて嬉しいし。いずれ組を引っ張っていってもらうんだし、劇の主役の一つや二つこなしてもらわな困るわいなぁ」
放課後。俺は親父と夕食を取っていた。最近お互い仕事詰めだったから久しぶりだ。
「へ?いいのか?放課後とかも時間とられるかもしれねえんだぜ?」
「ええよー。これまで頑張ってもらったし、文化祭までお前は休みにしよか」
「でも、」
「でも、やない。あのなぁ、お前は確かに俺の息子やけどその前に高校生やしの。少しくらい高校の思い出あったってええやろ。いっぺん、普通の高校生活を過ごしてみ。」
「親父…」
「じゃ、頑張ってな。当日は俺も観に行こかな。変装すれば大丈夫やろ」
「く、くんじゃねえぞ!」
親父の許可も下りてしまった…。拒否する理由が、なくなってしまった。
少しくらい、楽しんでもいいのか…いいのか?
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