人になれない僕たちは

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かはっ。 どさっ。 血が顔にかかる。そんな、噓だろ。なんでなんでなんで。 「あれ…?なんでかな…蘇生術、かけてるんだけど…」 「もう、やめてくれ。お前は、お前自身は生き返れないんだぞ!」 蘇生術をかけ始めて数秒後、獅温が吐血して、そのまま倒れた。 「れおん、ごめええん。なんか、先に往ってるねえ。術の効果が自分に跳ね返ってきたみたいだ…。れおん、楽しかったよ、ありがとう」 「そんなこと…おい、獅温!」 もう獅温の心臓は停止していた。
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