人になれない僕たちは

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「うっ。くっ。うぅ…」 こんなに涙を流したのは初めてだ。自分の中にこんな感情があったのかと、それだけ俺にとって獅温が大切な存在になっていたのだと理解した。 遅えよ、気づくの。 「馬鹿だな。僕。獅温がいるならあと一回くらい、生きるのもアリだななんて思ってたみたいだ…。」 「僕も、生き返っちゃうかもだけど、一瞬でも死ぬから。」 ナイフで思いっきり心臓を突き刺した。ドピュっと周りに血が飛び散った。 意識が、薄れていくー
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