scene 02.

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scene 02.

「いらっしゃいませ〜」  抑揚のない声で、俺は呟くように言う。  大学の授業のない日、いつもの夜、いつものコンビニ。いつもの制服に身を包み、変わりない日常を過ごす。  あー俺の毎日、こうやって過ぎていくのかな。せっかく勉強頑張って、今の大学入ったのにな。  入ってみれば、なんてことない日々、なんてことない学生生活。こうやって彩りのない日々を四年間過ごすのか……。  と、レジカウンターの奥でそっとため息をつく。  そこへまた自動ドアの開閉音。 「いら……」  彼を視界に入れた途端、俺の時間が止まった。  周りの景色が急にグレーアウトして、遠ざかっていく。  なんだ、これ。    心臓がかつてないほど激しく鼓動を打つ。  俺はコンビニの制服を鳩尾の辺りでぐっと握り込んだ。  その日から俺の日常は、彼によってカラフルな日々へと塗り変えられていくのだった。  2024/08/10   
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