プロローグ

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 だけど、アロンもその顔に見覚えはあった。 「せ、聖女……ラクリーア様……」  精気の宿らぬ顔であったとしても、その造形が大きくかわるわけではない。 「う、うわぁああああああああ」  少しだけひんやりとするさわやかな朝、エルメルの東部には男の叫び声が響きわたった。
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