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龍馬は休憩をしつつも誰がゲームマスターか考えを巡らせていた。候補から真っ先に外れるのは北条政子だ。ゲームマスターが早々に退場するはずがない。ゲームマスターの特権で織田信長たちを返り討ちに出来たかもしれないが、それでは自分が決めたルールに反してしまう。一日一人というルールに。それ以外には誰が候補から外れるか分からない。情報が少なすぎる。だから、こうしてダメもとで探索しているわけだが。
もう少しで10分経つ。二人も帰ってくるだろう。龍馬がそう思い椅子から立ち上がろうとした時だった。怒声が聞こえてきたのは。
「信長様に手を出したのは貴様か!」
「ちょっと待ってくれ。誤解だ、黒田殿」
声の主は黒田官兵衛と足利尊氏らしい。また喧嘩か。さて、仲裁に――。
「うわわああぁぁぁ」
続いて聞こえてきたのは聖徳太子の悲鳴だった。何事かと思い龍馬が駆けつけると、そこに広がっていたの光景は――無残にも頭を胴体から切り離された織田信長の姿だった。
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