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「あの笠井さんとあんなふうに喋れるのって百瀬ちゃんくらいだよね」
「なんか私らと喋る時と笠井さん違うもんね。素が出てるって感じ」
「そう?みんなと話す時の方が優しくない?」
「優しいけど、気を使われてるって感じがする!でも百瀬ちゃんは違うから羨ましい〜」
そんな会話をしながら私は自分のパソコンを開いて仕事を始める。
いろんな席や場所でエンジニアたちがコミュニケーションを取ったり作業をしており、私もそれに混ざって作業を続けた。
そしてお昼前になったタイミングでエントランスへと移動し、クライアントの担当の方を出迎える。
そのままこの5階フロアにある会議室に案内し、完成したデータを担当の方に確認してもらった。
「さすがです百瀬さん。完璧ですね!」
「よかったです。これで販売数や売上などの確認もスムーズにいくかと思います」
「担当が百瀬さんでよかったです。いつも親身になってくれますし仕事も全てスムーズですし、感謝しています。また何かあった際にはぜひ百瀬さんにお願いしたいです」
「もちろんです。いつでもご相談ください」
エンジニアはコミュニケーションがメインの仕事のため、クライアントからの評価をこうして得られると次の仕事にも繋がりやすくなる。
そのため関係性を構築するのはすごく大事な仕事だった。
その後システムの使い方やバグの対処法などを話し、少しだけ雑談をして2時間ほどの会議を終える。
クライアントの担当の方をエントランスまで見送り、私の今日の1番の仕事は終わった。
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