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「お疲れ陽葵」
「気が利くじゃんありがとう」
クライアントとの会議が終わった後、1人パソコンを広げてぼーっとしているとコーヒーの入ったカップを私の前に置いてくれたのは唯斗だった。
そのまま隣の席に座ってパソコンを広げて作業を始める。
「なに、隣で仕事するの?」
「だめ?」
「別にいいけどそっちの仕事はどう?」
「まぁ順調かな」
この会社にはエンジニアと一括りにまとめてもアプリ中心、システム開発中心など複数に分かれている。
私と唯斗は主にアプリやサイトなどを開発をしており、ほかのエンジニアの中にはシステム開発を中心に行う同僚もいた。
プログラマーたちもアプリ系、システム開発系に別れており華乃子ちゃんはアプリ系をメインで構築するプログラマーだ。
黙々と隣で作業する唯斗を横目に私も今回の仕事の後処理を少しづつこなしていく。
「休み明けから新しいチーフ来るんだよな」
「うん。楽しみだねどんな人だろ」
「笠井さんなんか言ってた?」
「仕事はできる人で笠井さんと同い年だって。なんか知り合いみたいだよ」
新しくやって来るチーフは私や唯斗の直属の上司となる人物だ。
そんな人物の登場が私たちの未来を大きく変えることを私たちはまだ知らない。
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