9870人が本棚に入れています
本棚に追加
年上だけど意外と子供っぽい一面もあって私の前では駄々をこねたりいじけたりと可愛い所もあった。
そんなとこも復縁してから再び感じて、全部まとめてやっぱり好きだと認識した。
「ほんとは会社にも公にしたいけどね。俺と陽葵ちゃんのこと。そしたらそれだけで牽制になるし」
「理玖くん知ってる?IT部門以外の女性社員からもめちゃくちゃ人気なんだよ。バレたら変に目立っちゃうじゃん」
「陽葵ちゃんは嫉妬とかしないの?俺が彼女いないって思われ続けてたら告白されたりするかもしれないじゃん!」
「彼女いるって知ってても告白されてるでしょ理玖くんは」
大学の時からそうだった。
彼女がいようが関係なく理玖くんはモテて、常に告白され続けていた。
だから理玖くんに彼女がいるかどうかなんて周りの女性からしたら関係ないんだ。
それだったら目立たず穏やかに過ごす方が今は優先させたい。
「俺は陽葵ちゃんしか興味ないから他の人なんてどうでもいいけど、少しくらい嫉妬してくれてもいいのにな〜なんて思ったりするけどね」
「まだ嫉妬するようなことないだけだよ。もしそういう時が来たらちゃんと言うから。もう同じこと繰り返したくないし」
背伸びをしすぎて理玖くんに嫌われたくなくて嫉妬やわがままを我慢していた学生の頃の私とは違う。
理玖くんもまた私が言いやすいようにこうして言葉にしてくれるし、私たちはもう同じ過ちは繰り返さない。
私だって嫉妬という感情はしっかりあるし、もしそういう場面を見てしまったらきっと私の心にはまた黒くドロドロした感情が溢れ出すだろう。
でもきっとそれを理玖くんは嬉しそうに受け止めてくれる気がした。
最初のコメントを投稿しよう!