甘い日常

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華乃子ちゃんの言葉に私は思わずポカンと彼女を見つめる。 パソコンを叩く手の動きもその言葉で一瞬止まった。 「四ノ宮さんの陽葵を見る視線がもう好き好きオーラが出すぎてバレバレ。あんなんじゃすぐバレちゃうよ」 「えー理玖くんの方か⋯⋯私じゃどうしようもないな⋯」 「でも見てて思う。本当に心から陽葵のこと好きなんだろうなって。陽葵から聞いてたから何となく知ってたけど、本当に大学の時に別れてからずっと好きだったんだなって、こっちにも分かるくらい伝わるよ」 そんな言葉を聞きながら私は資料に視線を落とす。 理玖くんの愛情は私にも痛いほど伝わってくる。 なんならちょっと重たいくらいには伝わっていてたまに困るくらいだ。 それでもそんな理玖くんの気持ちは嬉しいし、私だけに向けられるその感情を特別なものとして受け取ることができている。 「さて!もうすぐクライアントが来る時間だよね。準備して行こう陽葵」 「そうだね」 華乃子ちゃんと2人で資料やパソコン片手にエントランスに向かいしばらくすると、クライアントの森井さんと岩田さんの姿が見えた。 もう何度も会ったことのある2人のためある程度の関係を築けており、世間話に花を咲かせる。 一緒に会議室に入り、向かい合って席に座った。 華乃子ちゃんが人数分のコーヒーを準備してくれたため、それを合図に私たちは仕事の話へと話を移す。
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